トップ
>
我勝
>
われがち
ふりがな文庫
“
我勝
(
われがち
)” の例文
「あれだ」と宗近君が
指
(
ゆびさ
)
す
後
(
うし
)
ろを見ると、白い
泡
(
あわ
)
が一町ばかり、
逆
(
さ
)
か落しに
噛
(
か
)
み合って、谷を
洩
(
も
)
る
微
(
かす
)
かな日影を
万顆
(
ばんか
)
の
珠
(
たま
)
と
我勝
(
われがち
)
に奪い合っている。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
と、その狭い口から、物の真黒な塊りがドッと廊下へ吐出され、崩れてばらばらの子供になり、
我勝
(
われがち
)
に玄関脇の昇降口を
目蒐
(
めが
)
けて駈出しながら、口々に何だか
喚
(
わめ
)
く。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
帳場の
傍
(
はた
)
にも
囲炉裡
(
いろり
)
の
際
(
きわ
)
にも
我勝
(
われがち
)
で、なかなか足腰も伸びません位、
野陣
(
のじん
)
見るようでござりまする。
伊勢之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
生徒は互ひに上草履鳴して、
我勝
(
われがち
)
に体操場へと
塵埃
(
ほこり
)
の中を急ぐ。
軈
(
やが
)
て男女の教師は受持受持の組を集めた。相図の
笛
(
ふえ
)
も鳴つた。次第に順を追つて、教師も生徒も動き始めたのである。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
我
常用漢字
小6
部首:⼽
7画
勝
常用漢字
小3
部首:⼒
12画
“我勝”で始まる語句
我勝手