愛念あいねん)” の例文
かれがこの水独楽みずごまを愛すること、竹童ちくどうがかの火独楽ひごまをつねに大事にするのと愛念あいねんにおいて少しもかわりはないのであった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
持たないうちこそ何でもなかったが、手にして見るとその竿に対して油然ゆうぜんとして愛念あいねんが起った。とにかく竿を放そうとして二、三度こづいたが、水中の人が堅く握っていて離れない。
幻談 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
自分の大切な生命力をついやさいものに本当の愛念あいねんの残るはずはありません。
この名が一とうの者の口にでるときは、だれのむねにもすえの弟を思うような愛念あいねんが一するのもふしぎであった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)