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惨敗
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ざんぱい
ふりがな文庫
“
惨敗
(
ざんぱい
)” の例文
敗軍
(
はいぐん
)
の
将
(
しょう
)
は兵をかたらずと申します。ひとたび
天目山
(
てんもくざん
)
に
惨敗
(
ざんぱい
)
をとられた父上が、弓矢をなげうつのご決心は、よくわかっておりまする。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
シベリアから雪と氷とを永遠に追放して呉れさえすれば、
今次戦
(
こんじせん
)
に
惨敗
(
ざんぱい
)
をくらった政権が猛然と立ち直り得るというのであった。
地軸作戦:――金博士シリーズ・9――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
武帝
(
ぶてい
)
は思いのほか腹を立てなかった。本軍たる
李広利
(
りこうり
)
の大軍さえ
惨敗
(
ざんぱい
)
しているのに、一支隊たる李陵の
寡軍
(
かぐん
)
にたいした期待のもてよう道理がなかったから。
李陵
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
到底
(
とうてい
)
自分のような
光沢
(
こうたく
)
も
匂
(
にお
)
いもない力だけの人間が、崖の上の連中に入ったら不調和な
惨敗
(
ざんぱい
)
ときまっている。わけて真佐子のような天女型の女性とは
等匹
(
とうひつ
)
できまい。
金魚撩乱
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
その私の繰り返し繰り返し言った忠告が効を奏したのか、あるいは、かのシェパアドとの一戦にぶざまな
惨敗
(
ざんぱい
)
を
喫
(
きっ
)
したせいか、ポチは、卑屈なほど
柔弱
(
にゅうじゃく
)
な態度をとりはじめた。
畜犬談:―伊馬鵜平君に与える―
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
▼ もっと見る
日々に訳す暗号電報から、味方の
惨敗
(
ざんぱい
)
は明かであった。連日
飛来
(
ひらい
)
する米機の様相から、上陸が間近であることも
必至
(
ひっし
)
であった。不気味な殺気を
孕
(
はら
)
んだ
静穏
(
せいおん
)
のまま、季節は八月に入って行った。
桜島
(新字新仮名)
/
梅崎春生
(著)
彼らに先だって夏のうちに天山へと出撃した
弐師
(
じし
)
将軍はいったん
右賢王
(
うけんおう
)
を破りながら、その帰途別の
匈奴
(
きょうど
)
の大軍に囲まれて
惨敗
(
ざんぱい
)
した。漢兵は十に六、七を討たれ、将軍の一身さえ危うかったという。
李陵
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
ここでは、さしもの織田軍も、
惨敗
(
ざんぱい
)
を
喫
(
きっ
)
した。以来、彼は
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
惨
常用漢字
中学
部首:⼼
11画
敗
常用漢字
小4
部首:⽁
11画
“惨敗”で始まる語句
惨敗者