“ざんぱい”の漢字の書き方と例文
語句割合
惨敗100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
到底とうてい自分のような光沢こうたくにおいもない力だけの人間が、崖の上の連中に入ったら不調和な惨敗ざんぱいときまっている。わけて真佐子のような天女型の女性とは等匹とうひつできまい。
金魚撩乱 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
その私の繰り返し繰り返し言った忠告が効を奏したのか、あるいは、かのシェパアドとの一戦にぶざまな惨敗ざんぱいきっしたせいか、ポチは、卑屈なほど柔弱にゅうじゃくな態度をとりはじめた。
日々に訳す暗号電報から、味方の惨敗ざんぱいは明かであった。連日飛来ひらいする米機の様相から、上陸が間近であることも必至ひっしであった。不気味な殺気をはらんだ静穏せいおんのまま、季節は八月に入って行った。
桜島 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)