“右賢王”の読み方と例文
読み方割合
うけんおう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その年——天漢二年夏五月、——匈奴きょうどの侵略に先立って、弐師将軍が三万騎に将として酒泉しゅせんを出た。しきりに西辺をうかがう匈奴の右賢王うけんおうを天山に撃とうというのである。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
彼らに先だって夏のうちに天山へと出撃した弐師じし将軍はいったん右賢王うけんおうを破りながら、その帰途別の匈奴きょうどの大軍に囲まれて惨敗ざんぱいした。漢兵は十に六、七を討たれ、将軍の一身さえ危うかったという。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)