悪武士わるざむらい)” の例文
娘「悪武士わるざむらいつかまってわたくしはもう殺される処を、通り掛りの旦那様に助けられて、そして其の方は先刻せんこくお休みなすったお方で」
「秘蔵の一品盗んでみせると悪武士わるざむらい威嚇いかくしたが、さてはお京のことだったか」
剣侠受難 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
西塚村で孝女お蘭が災難にいます処へ、通り掛った粥河圖書が、悪武士わるざむらいを取って投げまする、片方かた/\はなか/\きかん奴で、大胆不敵の奴で長い刀を引抜いて切って掛る
何処どこの国でも悪人という者はありますもので、今悪武士わるざむらいなりこしらえなどは上品にして、誠になさけのありそうな、黒の羽織に蝋色ろいろの大小で、よもや此の人が悪事をするなどとは思いも寄らぬてい