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悠然
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いう/\
止めの一刀を
刺貫し
脆い奴だと重四郎は彼の
荷物を
斷落して
荷の
中より四五百兩の金子を奪ひ取つゝ
其儘此所を
悠然と立去り
頓て
旅支度を
引寄十分に
食終り夫より
悠然と幸手宿へ立歸り此由を三五郎に
咄し密かに
喋し合せ彼等の子分が金兵衞の
敵と
狙ひ來る時は
斯樣々々と
手配を成して用心
堅固に居たりけり
見しも一
向にことゝも
爲ず
悠然として我が家へ歸りけるが
扨此所の非人共
斯と村名主方へ達しければ村役人立合にて
檢使を願ひ
出改め見るに
何者の殺したると云ふ事一
向に知ず非人共を
呼出して
委細を