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恵方
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えほう
ふりがな文庫
“
恵方
(
えほう
)” の例文
年内の
御重宝
(
ごちょうほう
)
九星売が、
恵方
(
えほう
)
の方へ
突伏
(
つっぷ
)
して、けたけたと
堪
(
たま
)
らなそうに
噴飯
(
ふきだ
)
したれば、苦虫と呼ばれた
歯磨屋
(
はみがきや
)
が、うンふンと鼻で笑う。
露肆
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
こいつを
機
(
しお
)
に、戯作で飯が食えるように
漕
(
こ
)
ぎ着けざアなるまい——まず正月早々、今年ア
恵方
(
えほう
)
が当ったぞ。——
曲亭馬琴
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
やがてその日も
夕
(
ゆうべ
)
になれば主人は
肩衣
(
かたぎぬ
)
を掛け豆の入りたる升を持ち、先づ
恵方
(
えほう
)
に向きて豆を撒き、福は内鬼は外と呼ぶ。それより四方に向ひ豆を撒き福は内を呼ぶ。
墨汁一滴
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
かんじんの二人の子供のほうは、毎年、年のはじめに歳徳神の居どころを探し、今年の
恵方
(
えほう
)
は北だといえば、人を附けて北へ預け、南だといえば南へ送り、疲れを知らぬ奮闘をつづけていた。
うすゆき抄
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
恵方
(
えほう
)
というものは毎年
干支
(
えと
)
によって異る。その方に向って高く棚を張り、
葦索
(
あしなわ
)
を飾り、松竹を立て、
供物並
(
くもつならべ
)
に燈火を献じてこれを祭るのを
年徳棚
(
としとくだな
)
といい、また恵方棚ともいうと歳時記に書いてある。
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
▼ もっと見る
ぶら/\と
恵方
(
えほう
)
ともなく歩きけり
七百五十句
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
恵方
(
えほう
)
を向いた年男。
大菩薩峠:41 椰子林の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
恵方
(
えほう
)
とはこの
路
(
みち
)
をたゞ進むこと
六百五十句
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
恵
常用漢字
中学
部首:⼼
10画
方
常用漢字
小2
部首:⽅
4画
“恵方”で始まる語句
恵方道
恵方詣