恒例こうれい)” の例文
ひつ大外記だいげき師行もろゆきどのとか聞えました。恒例こうれいの初雪の御文おんふみとかで、宮のお返辞をいただきたいとのことにござりまする」
それから、合宿で、恒例こうれいのテキにカツを食い、一杯いっぱいの冷酒に征途せいとをことほいだ後、晴れのブレザァコオトもうれしく、ほてるような気持で、旅立ったのです。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
恒例こうれい鶴御成つるおなりは、いよいよ明日にせまったので、月番、北町奉行永井播磨守ながいはりまのかみが、城内西のたまりで南町奉行池田甲斐守いけだかいのかみと道中警備の打ちあわせをしているところへ
顎十郎捕物帳:09 丹頂の鶴 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
式が終わると、恒例こうれいによって、塾生と中食をともにすることになっていた。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
五節ごせちはもちろん、残菊の宴、重陽ちょうようの会などは、恒例こうれいの宮廷年中行事であるが、選虫の会だとか、初雪見参などは、むかしからめったになかった御遊らしい。