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恍
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くわう
ふりがな文庫
“
恍
(
くわう
)” の例文
辻車も見あたらねば、ひとりトボ/\と淋しき大路を宿にかへるに、常には似ぬ安けさの我胸に流れ、旅心
恍
(
くわう
)
として一味の慰楽をむさぼり得たり。
閑天地
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
小さい精神の疲れが
恍
(
くわう
)
とした数分時の
微睡
(
びすゐ
)
に自分を誘ひ入れた。そこへ
父の死
(新字旧仮名)
/
久米正雄
(著)
復讐
(
ふくしう
)
跡あり
恍
(
くわう
)
として
血痕
(
けっこん
)
大菩薩峠:04 三輪の神杉の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
恍
(
くわう
)
として、夢ならず。
海豹と雲
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
自分は唯
恍
(
くわう
)
として之に見入つた。この心地は、かの我を忘れて魂
無何有
(
むかう
)
の境に
逍遙
(
さまよ
)
ふといふ心地ではない。謂はば、東雲の光が骨の中まで沁み込んで、身も心も水の如く透き徹る様な心地だ。
葬列
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
恍
漢検1級
部首:⼼
9画
“恍”を含む語句
恍惚
恍然
恍惚境
恍乎
見恍
空恍
寝恍
寝恍顔
恍惚郷
聞恍
淑奇恍惚
恍爾
恍然魅了
恍焉
恍気
大恍
恍惚感
恍呆
恍々惚々
寐恍