いと)” の例文
旧字:
いとしい人の映画が掛っている時なら、それを見に行くことは云う迄もないが、それは必ず昼の中に切り上げて、夕方からは彼女の住居をよそながら眺めるために、公園へ散歩することにきめた。
アンドロギュノスの裔 (新字新仮名) / 渡辺温(著)
今はたとい葛飾で出来た早稲の新米を神様に供えてお祭をしている大切な、身をきよくしていなければならない時であっても、あのいとしいお方のことですから、むなしく家の外に立たせては置きませぬ
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)