“役徳”の読み方と例文
読み方割合
やくとく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一種の役徳やくとく があります。それは政府から一人について三千円の金を借り得らるる便宜べんぎがあるので、その金は僅かに五分の利子である。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
豊収の際には農民の心持もまた別であった。ミレェの名画を見ると想い起こすごとく、西洋でも落穂拾いは寡婦の役徳やくとくと認められていた。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
また藩の諸役所にて公然たる賄賂わいろ沙汰さたまれなれども、おのずから役徳やくとくなるものあり。江戸大阪の勤番よりたずさえかえ土産みやげの品は、旅費ののこりにあらざれば所謂いわゆる役徳をつみたるものより外ならず。
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)