トップ
>
彌造
>
やざう
ふりがな文庫
“
彌造
(
やざう
)” の例文
新字:
弥造
ガラツ八の八五郎は薄寒さうに
彌造
(
やざう
)
を構へたまゝ、膝小僧で錢形平次の家の木戸を押し開けて、狭い庭先へノソリと立つたのでした。
銭形平次捕物控:127 彌惣の死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
彌造
(
やざう
)
も拔かずに、敷居際に突つ立つて『お早う』などと顎をしやくる八五郎が、今日は何を考へたか、入口から斯う、世間並の挨拶をして入つて來たのです。
銭形平次捕物控:214 鼬小僧の正体
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
秋が深いにしても、朝の光の中に
鬱陶
(
うつたう
)
しく頬冠り、
唐棧
(
たうざん
)
を端折つて、左の
拳
(
こぶし
)
で
彌造
(
やざう
)
をきめた恰好は、どう
贔屓目
(
ひいきめ
)
に見ても、あまり結構な風俗ではありません。
銭形平次捕物控:008 鈴を慕う女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
右手に十手を引つ
擔
(
かつ
)
いで、左手に高々と
彌造
(
やざう
)
を
拵
(
こさ
)
へて、八五郎は鼻唄を唄ひながら歸つて行くのです。
銭形平次捕物控:224 五つの壺
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
錢形の平次は、相手の眞意を
測
(
はか
)
り兼ねて、そつと顏を上げました。二十四、五の苦み走つた好い男、
藍微塵
(
あゐみぢん
)
の狹い
袷
(
あはせ
)
が膝小僧を押し隱して、
彌造
(
やざう
)
に馴れた手をソツと前に揃へます。
銭形平次捕物控:001 金色の処女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
兩袖を合せてポンと叩くと、そのまゝ
彌造
(
やざう
)
を拵へて、小日向へ早足になります。
銭形平次捕物控:003 大盗懺悔
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
その
天稟
(
てんぴん
)
の勘を働かせて、江戸中のニユースを嗅ぎ出して持つて來るのですが、生憎なことに今日は恐ろしい
不漁
(
しけ
)
で、猫の子がお産をしたほどの事件もなく、でつかい
彌造
(
やざう
)
を二つ陰氣に拵へて
銭形平次捕物控:226 名画紛失
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
平次に冷かされつけて居る狹い
袷
(
あはせ
)
、
彌造
(
やざう
)
を念入りに二つ拵へて、左右の袖口が、胸のあたりで入山形になるといつた恰好は、『色男には誰がなる』と、言ひたいやうですが、
四方
(
あたり
)
が妙に淋しくて
銭形平次捕物控:015 怪伝白い鼠
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
もう
彌造
(
やざう
)
なんか
拵
(
こしら
)
へて鼻唄をそゝり乍ら歸つて行く八五郎です。
銭形平次捕物控:254 茶汲み四人娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
八五郎は
彌造
(
やざう
)
の肩で、平次の家の格子戸を小突くのです。
銭形平次捕物控:287 血塗られた祝言
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
彌
部首:⼸
17画
造
常用漢字
小5
部首:⾡
10画
“彌”で始まる語句
彌
彌増
彌々
彌生
彌立
彌勒
彌生式土器
彌縫
彌助
彌次郎