強健つよ)” の例文
さあ、その烈しい労働をるからでも有ましょう、私の叔母でも、母親おふくろでも、強健つよ捷敏はしこい気象です。私は十三のとしから母親にいて田野のらへ出ました。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「もっと強健つよい心臓をね」
人間製造 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
古びた上被うはつぱり、茶色の帯、盲目縞めくらじま手甲てつかふ、編笠に日をけて、身体を前後に動かし乍ら、踖々せつせと稲の穂を扱落こきおとして居る。信州北部の女はいづれも強健つよい気象のものばかり。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)