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庸愚
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ようぐ
ふりがな文庫
“
庸愚
(
ようぐ
)” の例文
後者の
孟浪杜撰
(
まんらんづざん
)
なることは忽ち
瞭然
(
りやうぜん
)
となるであらう。しかもこの新らしい随筆の作者は
必
(
かならず
)
しも
庸愚
(
ようぐ
)
の
材
(
ざい
)
ばかりではない。
野人生計事
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
人いづくんぞ常に
悪
(
あし
)
からむ、縁に遇へば則ち
庸愚
(
ようぐ
)
も大道を
庶幾
(
しょき
)
し、教に順ずるときんば凡夫も賢聖に斉しからむことを思ふと、高野大師の宣ひしも嬉しや。
二日物語
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
性来の
庸愚
(
ようぐ
)
、
怯惰
(
きょうだ
)
、——
剣戟
(
けんげき
)
の音を聞いただけで唇が乾いて胸がドキドキするような男だから、血刀をひっさげて戦場を駈け廻るなぞということはもってのほかである。
本所松坂町
(新字新仮名)
/
尾崎士郎
(著)
紛々
(
ふんぷん
)
たる
毀誉褒貶
(
きよはうへん
)
、
庸愚
(
ようぐ
)
の才が自讃の如きも、一犬の虚に吠ゆる処、万犬
亦
(
また
)
実を伝へて、
必
(
かならず
)
しもピロンが
所謂
(
いはゆる
)
、前人未発の業と
做
(
な
)
す
可
(
べか
)
らず。
寿陵余子
(
じゆりようよし
)
生れてこの季世にあり。ピロンたるも
亦
(
また
)
難いかな。
骨董羹:―寿陵余子の仮名のもとに筆を執れる戯文―
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
庸
常用漢字
中学
部首:⼴
11画
愚
常用漢字
中学
部首:⼼
13画
“庸”で始まる語句
庸人
庸劣
庸三
庸医
庸才
庸事
庸介
庸山
庸嶺
庸流