常州じょうしゅう)” の例文
その、烈火の影、黄色く躍る熱沙ねっさの土をふんで、一団の人かげが刀を杖つき、負傷者ておいをかばって遠く宿を離れ、常州じょうしゅうをさしてひた走りに落ちのびていた。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
徒歩出発地は前にいう太平洋沿岸方面の常州じょうしゅう水戸で、到着地は日本海沿岸の越後国えちごのくに直江津なおえつの予定。
本州横断 癇癪徒歩旅行 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
太井ふとい川(現在の江戸川)と利根川とを混同し、かつ利根の川上は筑波根つくばねのみなの川で、其源は常州じょうしゅう文殊ヶ岳より落始おちはじめるなど、まるで痴人か狂人の語るを聞くに似た記事である。
利根川水源地の山々 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
隠してしまう。武州ぶしゅう常州じょうしゅうあたりでもやはり四月から七月と言っている
怪異考 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
最早どこにも人家は見えず、午後四時頃、常州じょうしゅう第一の高山八溝山の登り口に達した。
本州横断 癇癪徒歩旅行 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
人跡余り到らぬ常州じょうしゅう第一の深山八溝山の絶頂である。
本州横断 癇癪徒歩旅行 (新字新仮名) / 押川春浪(著)