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帆影
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はんえい
ふりがな文庫
“
帆影
(
はんえい
)” の例文
秋ながらうっとりと雲立ち迷い、海はまっ黒に
顰
(
ひそ
)
みたり。大気は恐ろしく静まりて、一陣の風なく、一
波
(
ぱ
)
だに動かず、見渡す限り海に
帆影
(
はんえい
)
絶えつ。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
一つは夕立晴れたる夏の午後と
覚
(
おぼ
)
しく、辻番所立てる坂の上より
下町
(
したまち
)
の人家と
芝浦
(
しばうら
)
の
帆影
(
はんえい
)
までを見晴す大空には
忽然
(
こつぜん
)
大きなる虹
斜
(
ななめ
)
に勇ましく現はれ
出
(
いで
)
たる処なり。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
そのあいだに一点の
帆影
(
はんえい
)
も見えない、一
寸
(
すん
)
の
陸影
(
りくえい
)
も見えない。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
夏の大空に輝く強い日光、奇怪なる雲の峯、洋々たる波浪、悲壮なる
帆影
(
はんえい
)
、
凡
(
すべ
)
て自由にして広大なる此等の海洋的風景は、如何に自分の心を快活にしてくれたであらう。
海洋の旅
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
帆
常用漢字
中学
部首:⼱
6画
影
常用漢字
中学
部首:⼺
15画
“帆”で始まる語句
帆
帆船
帆柱
帆布
帆村荘六
帆前船
帆綱
帆桁
帆檣
帆木綿