おわ)” の例文
さてこの不生、不滅という語を、もう一度他の語で申せば、「生滅を滅しおわる」すなわち「生滅滅已めつい」ということです。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
宮中の美人、皆侵掠され、百余日の後、懐妊する者おおく、いで往きて王にもうし、罪咎ざいきゅうを免れんとねがう。王これを聞きおわりて、心大いに悦ばず、云々。
阿那律妙法を説き、寡婦聞きおわりて塵を遠ざけ垢を離れて、法眼の浄なるを得たり〉。これが少なくとも、熊野の宿主寡婦が安珍に迫った話にもっともよく似居る。
しかもそれが不生不滅という意味です。生滅を滅しおわるということです。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
爾時そのとき大王この宝をおわってまた省録せず、ついに財物の想なしと言えるは辻褄が合わず、どんな暮しやすい世になっても、否暮しやすければやすいほど貧乏人は絶えぬ物と見える。
業報尽きおわってこの地の答波樹林に還り、著翅狸身とって身広五十由旬ゆじゅん、両翅各広さ五十由旬、その身量百五十由旬あり、この大身を以て空行水陸衆生を殺し、免るるを得る者なく
すなわち夫のために婦となるべきを〉、時にかの牝虎師子に向って答うらく〈大力勇猛および威神、身体形容ことごとく端正、かくのごとく我れ今夫を得おわれり、必ずまさに頂戴して奉承すべし〉