差遣さけん)” の例文
孔生は朝廷から差遣さけんせられて地方を巡察する直指ちょくしさかろうたがために官をめさせられたが、いろいろのことに妨げられてかえることができなかった。
嬌娜 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
葬儀は、衣笠山きぬがさやまの等持院でいとなまれた。勅使の差遣さけん、五山の僧列、兵仗へいじょう堵列とれつ、すべて、儀式の供華くげや香煙のさかんだったことはいうまでもない。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
明治六年、維納ウィーン府大展覧会の開場のとき、拙者せっしゃもその差遣さけんせられた官員の一人でありました。当時〈(そのとき)〉目に触れ、耳に聴くところの利益は、種々しゅじゅ様々でありました。
禾花媒助法之説 (新字新仮名) / 津田仙(著)
「だれを差遣さけんするのか。」
織成 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)