“さけん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
差遣44.4%
左券33.3%
左剣11.1%
左肩11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
葬儀は、衣笠山きぬがさやまの等持院でいとなまれた。勅使の差遣さけん、五山の僧列、兵仗へいじょう堵列とれつ、すべて、儀式の供華くげや香煙のさかんだったことはいうまでもない。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
今度の事になつてからは、己は準備をしてゐる間、何時いつでも用に立てられる左券さけんを握つてゐるやうに思つて、それを慰藉ゐしやにしただけで、やゝもすれば其準備を永く準備のまゝで置きたいやうな気がした。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
二、三度、お十夜が斬りつけた時、弦之丞の手からひらめいた刀は左剣さけんであった。
鳴門秘帖:06 鳴門の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
兇暴な水夫の放った一弾が、陳君の左肩さけんを貫通した。
怪奇人造島 (新字新仮名) / 寺島柾史(著)