“左券”の読み方と例文
読み方割合
さけん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これは栂谷が棒小屋沢であることを証する左券さけんとはならないが、後立山に関しては有力なる資料であろう。
今度の事になつてからは、己は準備をしてゐる間、何時いつでも用に立てられる左券さけんを握つてゐるやうに思つて、それを慰藉ゐしやにしただけで、やゝもすれば其準備を永く準備のまゝで置きたいやうな気がした。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
かのフェニックスが火に焼かれても、再び若々しい存在によみがえって、絶えず両翼を大空に向って張るように、この精進努力の生活は人類がなお地上の王なる左券さけんとして、長くこの世に栄えるだろう。
惜みなく愛は奪う (新字新仮名) / 有島武郎(著)