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山海嘯
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やまつなみ
ふりがな文庫
“
山海嘯
(
やまつなみ
)” の例文
ゴーッと遠い
音波
(
おんぱ
)
をひびかせて、
峰
(
みね
)
谷々
(
たにだに
)
の
木魂
(
こだま
)
がひびき
返
(
かえ
)
ってきたあとから、ふたたび、
山海嘯
(
やまつなみ
)
にも
似
(
に
)
た
喊声
(
かんせい
)
のどよめき。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
誰云うとなく
此声
(
このこえ
)
が
駅中
(
しゅくちゅう
)
に拡がると、まだ宵ながら眠れるような町の人々は、不意に
山海嘯
(
やまつなみ
)
が出たよりも驚かされた。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
そして其廣大な密林を通り過ぎると、大正三年燒嶽の大噴火の名殘だといふ荒涼たる
山海嘯
(
やまつなみ
)
の跡があり、再びまた寂び果てた森なかを歩いてやがて上高地温泉に着いた。
樹木とその葉:35 火山をめぐる温泉
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
五万の兵はまるで
山海嘯
(
やまつなみ
)
の如く谷を縫って流れた。すでにして
姜維
(
きょうい
)
が火をかけた山々の火気が身近く感じられてきた。
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と、
山海嘯
(
やまつなみ
)
が逆落して来るような人声がして来た。桔梗河原の試合が終ったのであろう、引きも止まぬ群集が、まだ興奮を続けて、罵り騒ぎながら通り過ぎた。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
「お二人っ! 起きていますか。——住蓮と安楽です。すぐ、すぐに! 逃げる支度をしてください、逃げる支度を」まるで、
山海嘯
(
やまつなみ
)
のような、不意であった。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
急に駈けくだろうとすると、諸所の
窟
(
あな
)
や岩の陰や、裏山のほうから、いちどに地殻も割れたかと思うような
喊声
(
かんせい
)
、爆声、
罵声
(
ばせい
)
、激声——さながら声の
山海嘯
(
やまつなみ
)
である。
三国志:10 出師の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
山
常用漢字
小1
部首:⼭
3画
海
常用漢字
小2
部首:⽔
9画
嘯
漢検1級
部首:⼝
16画
“山海”で始まる語句
山海経
山海
山海関
山海鼠
山海丸
山海經
山海相聞