“山海嘯”の読み方と例文
読み方割合
やまつなみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ゴーッと遠い音波おんぱをひびかせて、みね谷々たにだに木魂こだまがひびきかえってきたあとから、ふたたび、山海嘯やまつなみにも喊声かんせいのどよめき。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
誰云うとなく此声このこえ駅中しゅくちゅうに拡がると、まだ宵ながら眠れるような町の人々は、不意に山海嘯やまつなみが出たよりも驚かされた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
そして其廣大な密林を通り過ぎると、大正三年燒嶽の大噴火の名殘だといふ荒涼たる山海嘯やまつなみの跡があり、再びまた寂び果てた森なかを歩いてやがて上高地温泉に着いた。