少姐ねえさん)” の例文
少姐ねえさんの袖にすがりゃ、抱えられてる妓衆こどもしゅうの証文も、その場でけむになりかねないいきおいだけれど、そこが方便、内に居るお勝なんざ、よく知ってていうけれど、女郎衆なんという者は
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あっし鐚一文びたいちもん世話になったんじゃあねえけれど、そんなこんなでおめえ、その少姐ねえさんが大の贔屓ひいき
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
一体十九日の紛失一件は、どうもくるわにこだわってるにちげえねえ。たたるのは妓衆こどもしなんだからね、少姐ねえさんなんざ、遊女おいらんじゃあなし、しかも廓内くるわうちに居るんじゃあねえから構うめえと思ってよ。
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)