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寶澤
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はうたく
すれば師匠感應院の
後住にせんと村中相談一
決したり左樣に
心得べしと申渡せば
寶澤は
謹んで承はり答へけるは師匠感應院の
跡目相續致し候樣と
貴殿を
少しも用ひねば此酒は
近所の
懇意の者に
分與へける
寶澤師匠に向ひ申やうは
何卒那酒を
玉之助といひ幼年にて父母に別れ
紀州名草郡平野村の
山伏感應院の弟子となり名を
寶澤と改め十二歳の時お
三婆を
縊殺し御墨附短刀を
奪ひ取十三歳にして
師匠感應院を
毒殺し十四歳の時村中を