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寂滅
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じやくめつ
ふりがな文庫
“
寂滅
(
じやくめつ
)” の例文
そして私は犧牲も悲哀も
寂滅
(
じやくめつ
)
も望んではゐない——さういふのは私の好みではない。私は
養
(
やしな
)
ひ育てたいので、枯らしたいのではない。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
淋しい大破した本堂の中に
漲
(
みなぎ
)
り渡る
寂滅
(
じやくめつ
)
の気分は、女や子供、
乃至
(
ないし
)
は真面目に考へる人達の心を動かさずには置かなかつた。
ある僧の奇蹟
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
が、その「死」は、
嘗
(
かつ
)
て彼を
脅
(
おびやか
)
したそれのやうに、
忌
(
いま
)
はしい何物をも蔵してゐない。云はばこの桶の中の空のやうに、静ながら慕はしい、安らかな
寂滅
(
じやくめつ
)
の意識であつた。
戯作三昧
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
これを案じ得ない三四郎は、現に遠くから、
寂滅
(
じやくめつ
)
の
会
(
ゑ
)
を文字の上に
眺
(
なが
)
めて、夭折の憐れを、三尺の
外
(
そと
)
に感じたのである。しかも、悲しい筈の所を、
快
(
こゝろ
)
よく眺めて、
美
(
うつ
)
くしく感じたのである。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
いと
稀
(
まれ
)
に。——かくて、骨泣く
寂滅
(
じやくめつ
)
死の都、見よ。
詩
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
▼ もっと見る
いま
寂滅
(
じやくめつ
)
の
落暉
(
ゆふのひ
)
を
全都覚醒賦
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
そしてまたその
寂滅
(
じやくめつ
)
の姿には、着したものを拭ひ去つたあとの
不動不壊
(
ふどうふゑ
)
の相の
名残
(
なごり
)
なくあらはれてゐるのを発見した。
ある僧の奇蹟
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
“寂滅”の意味
《名詞》
煩悩から離れ、寂静の境地に入ること。涅槃。
死ぬこと。
(出典:Wiktionary)
寂
常用漢字
中学
部首:⼧
11画
滅
常用漢字
中学
部首:⽔
13画
“寂滅”で始まる語句
寂滅為楽
寂滅相
寂滅世界
寂滅無常
寂滅爲樂