“安煙草”の読み方と例文
読み方割合
やすたばこ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
安煙草やすたばこにおいのかわりに、稲の甘いが耳まで包む。日を一杯に吸って、目の前の稲は、とろとろと、垂穂たりほで居眠りをするらしい。
若菜のうち (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
わが香りなき安煙草やすたばこ
佐藤春夫詩集 (旧字旧仮名) / 佐藤春夫(著)
心太ところてんの皿などを乱雑に並べたのを背後うしろに背負い、柱に安煙草やすたばこのびらを張り、天井に捨団扇すてうちわをさして、ここまでさし入る日あたりに、眼鏡を掛けて継物をしている。
政談十二社 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)