嫌否いや)” の例文
嫌否いやなものなら貰いますまい。女ひでりはしはしまいし。工手間くでまかかるんなら破談にするぜ。と不興の体に得三は苛立いらだちて
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
得三さん、あんまりでございます。「下枝さん貴嬢あなたも余り強情でございます。それが嫌否いやなら悉皆しっかい財産をおれに渡して、そうして⦅得三さん貴下あなたは可愛いねえ。 ...
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
聞きとうのうても聞かさにゃ置かぬ、もう一度念のためだが、思い切ってうむといわないか。「嫌否いやですよ。「そうか、淡々あっさりとしたものだ。そんならこっちへ来な。 ...
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
お秀はただほっとして「あら、嫌否いや、私はもうどうしょうねえ。」と身をもだゆるに帯解けて、衣服きものも脱がされ、襦袢じゅばん一つ、してやったりと躍る胸を、時次郎は色にも見せず
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)