妄動まうどう)” の例文
盲目めくらではなく、眼はいて居ながら周囲と混融し、あるひは反発し合つて妄動まうどうして居る。未来派の絵はやがて僕の世界なのである。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
猛烈な鮮新フレツシユな力の妄動まうどうである。其れに対すると僕までが血をわかし、肉が引緊ひきしまる程に力強さを覚える。果して僕にも其れだけ活力ヸタリテがあるか、うか。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
不協音の芸術、混乱妄動まうどうの芸術、僕が刻下こくかの生活はより多くこの末来派の思想に傾倒せざるを得ない。なぜなら僕の生活は分裂して居る。中心もない、調和はもとよりない、右往左往に妄動まうどうを続けて居る。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)