奸譎かんきつ)” の例文
また羞かしき事実が! われらの親は餓鬼がきのごとく貪欲に、われらの友はきつねのごとく奸譎かんきつ
愛と認識との出発 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
いかりの中心よりえがき去る円は飛ぶがごとくにすみやかに、恋の中心より振りきたる円周はほのおあと空裏くうりに焼く。あるものは道義の糸を引いて動き、あるものは奸譎かんきつかんをほのめかしてめぐる。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)