天険てんけん)” の例文
これ鳥を籠中に封ずるのみならず、またその羽翼うよくぐものなり。沿海一万五千三百里、今は空しく超うべからざるの天険てんけんとなりぬ。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
絶頂ぜつてう平坦たひらになし、馬の天険てんけんをたのみてこゝに住居し耕作かうさくをもしたるが、ほろびてのち其灵魂れいこんこゝにとゞまりて苗場なへば奇異きゐをもなすにやとおもへり。
さて、甲府を定めて後は、天険てんけんによって四方を攻略すること、武田信玄の如くあらねばならぬというものもある。
大菩薩峠:23 他生の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
絶頂ぜつてう平坦たひらになし、馬の天険てんけんをたのみてこゝに住居し耕作かうさくをもしたるが、ほろびてのち其灵魂れいこんこゝにとゞまりて苗場なへば奇異きゐをもなすにやとおもへり。