大群たいぐん)” の例文
ぐんが、はなびらをりまいたように、そらったのです。つづいて大群たいぐん大空おおぞらをかすめて、さきんでいった、れのあとにつづきました。
北海の波にさらわれた蛾 (新字新仮名) / 小川未明(著)
多数の爆弾を抱いて無人の成層圏機の大群たいぐんを無電操縦で敵国てきこくめがけて飛ばし、無人であるがゆえに、勇猛果敢ゆうもうかかん(?)なる自爆的じばくてき爆撃をやらせることも可能ではないかと思う。
成層圏飛行と私のメモ (新字新仮名) / 海野十三(著)
魚の大群たいぐんの寄せて来る時は海の色が変るという。それは昼間のことであろうが、月下にも同様であるかどうか、不幸にしてまだ見たことがないから、何とも断言は出来ない。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
津軽の海雲はろばろしいにしへや大群たいぐんのアイヌここ渡りけむ
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
「あそこですよ。今、たい大群たいぐんが下りていった海藻かいそうの林のすぐ右ですよ」
海底都市 (新字新仮名) / 海野十三(著)
春山はるやまと山をうづむる大群たいぐん苦力クリーさもあれや空は霞まず
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
見る見るくろき蝗の大群たいぐんの空おほひる恐れを言ひぬ
黒檜 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)