大津繪おほつゑ)” の例文
新字:大津絵
大津繪おほつゑの藤娘が被て居る市女笠いちめがさの樣な物でも大分に女の姿を引立たして居ると自分は思ふのである。
巴里にて (旧字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
……のきかどかたむいて、破廂やれびさし月影つきかげ掛棄かけすてた、すぎが、げんふくろふのやうに、がさ/\と釣下つりさがつて、ふるびたさまは、大津繪おほつゑやつこ置忘おきわすれた大鳥毛おほとりげのやうにもえる。
月夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)