塔上とうじょう)” の例文
炎々えんえんと燃えあがった塔上とうじょうの聖火に、おなじく塔上の聖火に立った七人の喇叭手らっぱしゅが、おごそかに吹奏すいそうする嚠喨りゅうりょうたる喇叭の音、その余韻よいんも未だ消えない中、荘重そうちょうに聖歌を合唱し始めた
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
塔上とうじょうの二勇士、塔下とうかの三軍が、あれよと、おどろきさけんだ時には、万事休ばんじきゅうす、蛾次郎がじろう呂宋兵衛るそんべえ、ふたりを乗せた大鷲おおわしの影はまっしぐらに、三国山脈みくにさんみゃく雲井くもいはるかに消えていく。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「手配中の犯人は議事堂の塔上とうじょうにのぼっている。包囲ほういして、取りおさえよ」
金属人間 (新字新仮名) / 海野十三(著)