城山じょうざん)” の例文
大川が急に折れて城山じょうざんふもとをめぐる、そのがけの上を豊吉ひとり、おのが影を追いながら小さな藪路やぶみちをのぼりて行く。
河霧 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
不幸にして自分は城山じょうざんの公園に建てられた光栄ある興雲閣に対しては索莫さくばくたる嫌悪けんおの情以外になにものも感ずることはできないが、農工銀行をはじめ、二
松江印象記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
小川の水上みなかみの柳の上を遠く城山じょうざん石垣いしがきのくずれたのが見える。秋の初めで、空気は十分に澄んでいる、日の光は十分に鮮やかである。画だ! 意味の深い画である。
河霧 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
城山じょうざんは真っ黒な影を河に映している。よどんで流るるあたりは鏡のごとく、瀬をなして流るるところは月光砕けてぎらぎらひかっている。豊吉は夢心地になってしきりに流れを下った。
河霧 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)