トップ
>
因循姑息
>
いんじゅんこそく
ふりがな文庫
“
因循姑息
(
いんじゅんこそく
)” の例文
僕はあんな
因循姑息
(
いんじゅんこそく
)
なお嬢さんは嫌いです、あなた方はあの人を花やかだなんて云われるけれども、何処に花やかなところがあるんです
細雪:03 下巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
あるいは
因循姑息
(
いんじゅんこそく
)
のそしりをまぬかれないまでも、君侯のために一時の安さをぬすもうと
謀
(
はか
)
るものがあり、あるいは両端を
抱
(
いだ
)
こうとするものがある。
夜明け前:03 第二部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
わが日本橋区の問屋町は、
旧慣墨守
(
きゅうかんぼくしゅ
)
、
因循姑息
(
いんじゅんこそく
)
の土地だけに二、三年後にジワジワと水の浸みるようにはいって来た。でも私はびっくらした事がある。
旧聞日本橋:10 勝川花菊の一生
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
我々ひそかに案ずるに、君は決してかかる忠告を聴く者に非ず。その忠告者をば内心に軽侮し、
因循姑息
(
いんじゅんこそく
)
の
頑物
(
がんぶつ
)
なりとてただ冷笑したるのみのことならん。
徳育如何
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
だいたいこれが、僕の
因循姑息
(
いんじゅんこそく
)
からはじまったことだから、むろん、じぶんが
蒔
(
ま
)
いた種はじぶんで
苅
(
か
)
るつもりだよ。マヌエラも、僕と一緒によろこんで死んでくれる。
人外魔境:01 有尾人
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
▼ もっと見る
しかし元来が親藩であったし、
因循姑息
(
いんじゅんこそく
)
の藩士が多かったから、尊王撰夷などに、耳もかそうとはしないので、同志を募って、京洛に出でて、華々しい運動を起すというようなことはできなかった。
仇討禁止令
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
因循姑息
(
いんじゅんこそく
)
も時によります
大菩薩峠:41 椰子林の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
是
(
こ
)
れが
即
(
すなわ
)
ち尊王攘夷の始りで、幕府が王室に対する法は多年来何も相替ることはなけれども、京都の御趣意は攘夷一天張りであるのに、
然
(
しか
)
るに幕府の攘夷論は
兎角
(
とかく
)
因循姑息
(
いんじゅんこそく
)
に流れて
埒
(
らち
)
が明かぬ
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
因
常用漢字
小5
部首:⼞
6画
循
常用漢字
中学
部首:⼻
12画
姑
漢検準1級
部首:⼥
8画
息
常用漢字
小3
部首:⼼
10画
“因循”で始まる語句
因循
因循吏
因循的