めぐ)” の例文
一の小川の響きによりてしらる、この小川はめぐり流れて急ならず、その噛み穿てる岩の中虚うつろを傳はりてこゝにくだれり —一三二
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
そして飢饉がめぐって来てその資源の乏しいことを教えると、彼らはその住民大衆に食物を与えないその国土の不毛を責めたが2
頭をめぐらして右のほうを望むと、サント・マルグリット島とサント・オノラ島が、波のうえにぽっかり浮び、もみの木に蔽われたその島の背を二つ見せている。
初雪 (新字新仮名) / ギ・ド・モーパッサン(著)
われはこれに從はんと欲して、ふとかうべめぐらしゝに、我がりたりし柱の背後うしろに、身を薫高き「ミユルツス」のそうに埋めて、もろ手をうなじに組み合せたる人あるを見き。
めぐ有馬ありまの温泉より神戸へ出て須磨明石を
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
中天ちゆうてんめぐらし
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
われはふとかうべめぐらしてあたりを見しに、我を距ること數歩の處に、故墳の址あり。むかしドメニカが許に養はれし時、往きて遊びしつかに比ぶれば、大さは倍して荒れたることも一入ひとしほなり。