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嘘言
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きょげん
ふりがな文庫
“
嘘言
(
きょげん
)” の例文
もとより
嘘言
(
きょげん
)
は申し上げませぬ。しかし、ここ数日の御猶予あらば、なお仔細に、筑前の動静をお耳に達し得られましょう。
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
昨夜寝床に入ってからも、あれこれと思いめぐらしてみたのだが、別にこれという
嘘言
(
きょげん
)
も浮かんでは来なかった。
和紙
(新字新仮名)
/
東野辺薫
(著)
にもかかわらず、べつに愛国の真情からでなく、ただ金銭ずくで、雇われて定業的スパイに従事するほどの性格だから、先天的
嘘言
(
きょげん
)
家だったに相違ない。
戦雲を駆る女怪
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
これは文士の
嘘言
(
きょげん
)
だと笑う者さえあろう。しかし事実はうそでも事実である。文士だろうが不文士だろうが書いた事は書いた通り
懸価
(
かけね
)
のないところをかいたのである。
趣味の遺伝
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
人々を印象づけ
誘導
(
ゆうどう
)
することで、必ずしも全部が
嘘言
(
きょげん
)
であることを意味しないが、しかし群集心理の非合理性や大衆の感情につけ込み、複雑な物事を一方的に極度に簡単化し
政治学入門
(新字新仮名)
/
矢部貞治
(著)
▼ もっと見る
私は広く四方八方の
世人
(
せじん
)
に向こうて、まあ
嘘
(
うそ
)
と思って一度味わってみてください、と
絶叫
(
ぜっきょう
)
したい。私はけっして
嘘言
(
きょげん
)
は
吐
(
は
)
かない。どうかまずその肉の
一臠
(
いちれん
)
を
嘗
(
な
)
めてみてください。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
首狩禁絶を主張する少数の白人の説を用いて、真先に之を部下に実行させたのは彼であった。彼は、白人をも含めた全サモア居住者の中で(とスティヴンスンは主張する。)最も
嘘言
(
きょげん
)
を
吐
(
つ
)
かぬ人間だ。
光と風と夢
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
彼が若年から戦うごとに世の群雄へ臨む秘訣としていた「尊朝救民」の
大旆
(
たいはい
)
は、為にまったく自己が覇権を握るための
嘘言
(
きょげん
)
に過ぎなかったことを
三国志:10 出師の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
森厳そのものの如き軍中の規律です。近頃、孔明が病気であるというような噂が行われておりますが、おそらくあれも敵がわざといわせている
嘘言
(
きょげん
)
でしょう
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「あさはか者め! 五百の兵は失い、賊にはそそのかされ、あげくに何か
嘘言
(
きょげん
)
をかまえて、家族を連れ出さんの所存であったろうが、そうはさせん。——それっ、
這奴
(
しゃつ
)
をのがすなッ」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
嘘
漢検準1級
部首:⼝
14画
言
常用漢字
小2
部首:⾔
7画
“嘘言”で始まる語句
嘘言癖
嘘言家
嘘言だろう