“品定”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しなさだ71.4%
しなさだめ28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この話から、昔の雨夜の話に、いろいろと抽象的に女の品定しなさだめをしたことも二人の間に思い出されて、泣きも笑いもされるのであった。
源氏物語:29 行幸 (新字新仮名) / 紫式部(著)
「だけど、こんなこと、いけないことね。受け付けたばかりの印象で、さっそく塾生の品定しなさだめをはじめるなんて。」
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
雨夜あまよ品定しなさだめに現われた女らしい論理が、いかにもそれに相応した言葉で、畦織うねおりのように示された所を見れば、これは殆ど言文一致の文章かと察しられる。
『新訳源氏物語』初版の序 (新字新仮名) / 上田敏(著)
新橋芸者の品定しなさだめにもすぐと一流二流の差別をつけるはまだしも忍ぶべし。文学絵画の品評にまでとかく作家の等級をつけたがるは何たる謬見びゅうけんぞや。もっともかくの如き謬見に捉はるるは田舎出の文士に多し。
桑中喜語 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)