“しなさだめ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
品評77.8%
品定22.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いまの能の品評しなさだめやする、ごうごうと鳴る客の中を、勢いよく売ありきて、やがてわが居たる桟敷さじききたりて
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
何の品評しなさだめをしているのか、静には、その心がめなかった。
日本名婦伝:静御前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
雨夜あまよ品定しなさだめに現われた女らしい論理が、いかにもそれに相応した言葉で、畦織うねおりのように示された所を見れば、これは殆ど言文一致の文章かと察しられる。
『新訳源氏物語』初版の序 (新字新仮名) / 上田敏(著)
新橋芸者の品定しなさだめにもすぐと一流二流の差別をつけるはまだしも忍ぶべし。文学絵画の品評にまでとかく作家の等級をつけたがるは何たる謬見びゅうけんぞや。もっともかくの如き謬見に捉はるるは田舎出の文士に多し。
桑中喜語 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)