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哀哭
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あいこく
ふりがな文庫
“
哀哭
(
あいこく
)” の例文
己の憐れさを
愍
(
あわれ
)
む語である。邦訳聖書において見るもその悲哀美に富める
哀哭
(
あいこく
)
(Lamentation)たるを知り得るのである。
ヨブ記講演
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
一笑という俳人の墓を弔った時の句で、我が
哀哭
(
あいこく
)
の声は秋風の吹くが如く強く切なるものがある。そのために塚も動けよかし、というのである。
俳句はかく解しかく味う
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
言い終るとまもなく、彼は
従容
(
しょうよう
)
として死に就いた。宋江も呉用も、
哀哭
(
あいこく
)
してとりすがったが、
魂魄
(
こんぱく
)
、ついに還らなかった。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
光り物と烈しい響音(天床裏を
石臼
(
いしうす
)
でも転げるような)と
哀哭
(
あいこく
)
悲鳴とが建物ぜんたいを包む、それは正に「化物どもが獲物を迎えて大
饗宴
(
きょうえん
)
をひらく」
風流化物屋敷
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
ドッチの肩を持ったろう? 多恨の詩人肌から亡朝の末路に
薤露
(
かいろ
)
の悲歌を
手向
(
たむ
)
けたろうが、ツァールの悲惨な運命を
哀哭
(
あいこく
)
するには余りに深くロマーノフの罪悪史を知り過ぎていた。
二葉亭追録
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
▼ もっと見る
彼の苦言もただヨブより
哀哭
(
あいこく
)
の反覆を引き出したのみに終った。神の言であるという聖書に、かく友に対する無情なる語あるを
怪
(
あやし
)
む人があるであろう。
ヨブ記講演
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
「さすればこれは海の
沙
(
すな
)
よりも重からん、かかればわが言
躁妄
(
みだり
)
なりけれ」とあるは、苦悩大なるため前の
哀哭
(
あいこく
)
も我れ知らず躁妄に陥ったのであるとの意である。
ヨブ記講演
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
“哀哭”の意味
《名詞》
哀 哭(あいこく)
嘆き悲しんで、声を立てて泣くこと。
(出典:Wiktionary)
哀
常用漢字
中学
部首:⼝
9画
哭
漢検1級
部首:⼝
10画
“哀”で始まる語句
哀
哀憐
哀愁
哀悼
哀訴
哀願
哀々
哀傷
哀号
哀情