こた)” の例文
こたうる歌に、「月読の光は清く照らせれどまどへる心堪へず念ほゆ」(巻四・六七一)とあるのは、女の語気としてかまわぬであろう。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
王女のこたへの歌もやがてできた。幼ないながら、素直にすらすらと詠みながしたのである。——
春泥:『白鳳』第一部 (新字旧仮名) / 神西清(著)
此御歌に対して、春日王かすがのおおきみは、「大君は千歳にまさむ白雲も三船の山に絶ゆる日あらめや」(巻三・二四三)とこたえていられる。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
額田王は右の御歌に「いにしへに恋ふらむ鳥は霍公鳥ほととぎすけだしや啼きしわが恋ふるごと」(同・一一二)という歌を以てこたえている。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)