“君(さん)” の例文
僕もその頃、上村君(さん)のお話と同様、北海道熱の烈(はげ)しいのに罹(かか)っていました、実をいうと今でも北海道の生活は好かろうと思っています。
牛肉と馬鈴薯 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
千々岩君(さん)も悪い、悪いがそこをねエ若旦那。こんな事が表(おもて)ざたになって見ると、千々岩君(さん)の立身もこれぎりになりますから。ねエ若旦那
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
「僕のは岡本君(さん)の説とは恐らく正反対だろうと思うんでね、要之(つまり)、理想と実際は一致しない、到底一致しない……」
牛肉と馬鈴薯 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
「時に田崎君(さん)、娘がお世話になっているが、困ったやつで、どうです、御隠居のお気には入りますまいな」
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
勝手に驚けと言われました綿貫君(さん)は。勝手に驚けとは至極面白い言葉である、然し決して勝手に驚けないのです。
牛肉と馬鈴薯 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
「さあ、どうかおかけください。あなたが山木君(さん)——お名は承知しちょったですが」
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)