吉祥よきさが)” の例文
巫子かんなぎ祝詞のつとをはり、湯の沸上わきあがるにおよびて、吉祥よきさがには釜の鳴るこゑ牛のゆるが如し。あしきは釜に音なし。是を吉備津の御釜祓みかまばらひといふ。
なほさいはひを神に祈るとて、三八巫子かんなぎ祝部はふりを召しあつめて、三九御湯みゆをたてまつる。そもそも当社に祈誓いのりする人は、四〇数の祓物はらへつものそなへて御湯みゆを奉り、吉祥よきさが凶祥あしきさがうらなふ。
従来もとよりかの家は二三吉備の鴨別かもわけすゑにて家系すぢめも正しければ、君が家に二四ちなみ給ふは二五はた吉祥よきさがなるべし。此の事のらんは二六老が願ふ所なり。二七大人うし心いかにおぼさんやといふ。