右隣みぎどなり)” の例文
「おい小泉こいづみやにすぢやないか‥‥」と、わたし右隣みぎどなりあるいてゐる、これも一ねん志願兵しぐわんへい河野かうのささやいた。
一兵卒と銃 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
代助の右隣みぎどなりには自分と同年輩の男が丸髷にいつた美くしい細君を連れててゐた。代助は其細君の横顔を見て、自分の近付ちかづきのある芸者によく似てゐると思つた。左隣ひだりどなりには男づれ四人許よつたりばかりゐた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
この時僕は右隣みぎどなりにたちまち誰かの笑うのを聞いた。
不思議な島 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)