“可厭(いと)” の例文
言畢(いひをは)つて、肩(かた)に手(て)を掛(か)け、雪(ゆき)なす胸(むね)に毛(け)だらけの手(て)を無手(むず)と置(お)き、横(よこ)に掴(つか)んで、ニタ/\と笑(わら)ふ。……と婦(たぼ)も可厭(いと)はず、項(うなじ)も背(せな)も靡(なび)いて見(み)える。
麦搗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
これほど親しいお牧では有りましたが、しかし彼女の皹(あかぎれ)の切れた指の皮の裂けたやうな手を食事の時に見るほど、可厭(いと)はしいものも有りませんでした。