取捌とりさば)” の例文
僕らだけは箸のお蔭で骨は骨、肉は肉と綺麗に取捌とりさばいて食べたから西洋人も感心した様子だ。日本人は便利な機械を使っていると思ったろう。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
また商売用に来た人は、店の者が取捌とりさばく筈でもあり、それで分らぬ事はわしが留守ぢやというておけばそれで済む。
心の鬼 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
そこは正面の土間から続く板の間で、片側は硝子窓で区切られた事務室になっていたが板の間の処は、昼間はいろんな商品が取捌とりさばかれ店員の出入りの頻繁な場所であった。
昔の店 (新字新仮名) / 原民喜(著)
しかし、生れつき性格に屈托のある青年は、ただ、悲しくいじらしいものに、それを感ずるだけであって、娘の情を、どう受け止めて好いのか、取捌とりさばけば好いのか、まるで手足がなかった。
宝永噴火 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
宿やどへ下られける右の條々でう/\酒井侯公用人より一々申述ける酒井侯暫く工夫有りて當節領主の役人やくにん非義ひぎ取捌とりさばき是有由豫て聞及びあればと申されてねがひの趣き取上と成り翌日よくじつ馬廻の武士岸角之丞御下知書を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)