南昌なんしょう)” の例文
南昌なんしょう彭徳孚ほうとくふという秀才があった。色の白い面長な顔をした男であったが、ある時、銭塘せんとうにいる友人を訪ねて行って、昭慶寺しょうけいじという寺へ下宿していた。
荷花公主 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
栄転にはちがいないが、任地の南昌なんしょうへ行ってみると、ずっと文化は低いし、土地には、新任の太守に服さない勢力が交錯こうさくしているし——もっと困った問題は
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
また密奏して曰く、燕王は智慮人に過ぐ、而して其の拠る所の北平ほくへいは、形勝の地にして、士馬しば精強に、きんげんの由って興るところなり、今よろしくほう南昌なんしょううつしたもうべし。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)