南子なんし)” の例文
子、南子なんしを見る。子路よろこばず。夫子ふうしこれちかいて曰く、われよからぬところあらば、天之をてん、天之をてんと。(雍也、二八)
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
先師が南子なんしに謁見された。子路がそのことについて遺憾の意を表した。先師は、すると、誓言するようにいわれた。——
現代訳論語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
父・靈公の夫人(といつても太子の母ではない)南子なんしは宋の國から來てゐる。
盈虚 (旧字旧仮名) / 中島敦(著)
父・霊公の夫人(といっても太子の母ではない)南子なんしは宋の国から来ている。
盈虚 (新字新仮名) / 中島敦(著)
夫人南子なんしはつとに淫奔いんぽんの噂が高い。まだそうの公女だった頃異母兄のちょうという有名な美男と通じていたが、衛侯の夫人となってからもなお宋朝を衛に呼び大夫に任じてこれとしゅう関係を続けている。
弟子 (新字新仮名) / 中島敦(著)