効果こうか)” の例文
旧字:效果
ゴルドンはふたりのあいだにおって百方力をつくして、ふたりの交情をやわらげようとつとめたが、それはなんの効果こうかもあたえなかった。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
かれの狡獪こうかいなそらおどしは効果こうかがなかった。火縄ひなわはいまの格闘かくとうでふみけされてしまったので、筒口つつぐちをむけてもにわかの役には立たないのである。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
行列の先に立って歩きながら、わたしは右左をきょろきょろ見回して、わたしたちがどういう効果こうかを村の人たちにあたえているか、見ようとした。
今日こんにちのごとく功利的思想のさかんなる時代においては、人となりは一人前ならなくとも、仕事の効果こうかさえぐるを得ば人として生まれ来た甲斐かいありと信じ
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
人手をわけて、要所を見張らせていたあみは、意外な効果こうかをはやくもげてきた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)